2011年05月01日

企業年金における積立金の役割

事業承継については企業年金についての考慮が不可欠です。

企業年金における積立金の役割は、基本的には退職給付債務に見合った積立てを行って、将来の給付の原資を確保することです。

もしもそれが不足した場合には企業のバランスシートに計上されるため、株価や企業価値にも影響が及びます。

積立金不足の場合、企業が資金拠出する必要が生じることから、年金だけが独立しているのではなく、企業の財務と密接な関係があります。

また、積立金の中には株式が含まれ、それが時価評価されるため、現在のような株価急落の局面になれば積立金の減少となり、企業は厳しい影響を受けるのです。

公的年金積立金の役割は平成16年の年金制度改正の中で定められました。この中で向こう100年間における年金財政の均衡を図ることが明示され、保険料については平成29年度までに段階的に引き上げたうえで上限を固定すること、また年金支給額は期間中現役世代の平均収入の50%を上回る水準を確保すること、さらにマクロ経済スライドによる給付水準の自動調整を行うことが定められました。

日本では従来の経緯から非常に巨額な積立金を持っているため純粋な賦課方式とは異なり、修正賦課方式と呼ばれています。この巨額な公的年金の積立金は、年金制度の設計の中で非常に大きな役割を持っています。

100年の有限均衡という平成16年の制度改正で定められた公的年金の積立金の役割としては2つ。

第1は将来の給付のバッファーファンドとして積立金の残高を徐々に取り崩しながら給付に充てていくことです。つまり、現在の給付費の5年分程度の積立金を100年かけて1年分程度まで削減し、年金支払資金に充当していくことになっています。


第2は、この間に賃金上昇率を上回る実質的な運用利回りを確保することによって年金財政に貢献することです。年金支給額は概ね名目賃金にスライドするため、プラスの貢献をするためには名目賃金の上昇率を上回るような積立金の運用が必要です。当面の運用にあたっては、名目賃金上昇率2.1%の想定の下で実質的な運用利回り1.1%を確保すべく、3.2%を目標としています。

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posted by 事業承継 at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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